ご挨拶

第21回日本がん予防学会総会 / 第37回日本がん疫学・分子疫学研究会総会

第21回日本がん予防学会総会

 

 このたび、「がん予防大会2014東京」を6月13日・14日に国立がん研究センターにて開催いたします。第37回日本がん疫学・分子疫学研究会総会(溝上哲也会長)との合同大会です。

 メインテーマは「がん研究からがん予防へ」とし、がん予防のトランスレーショナル・リサーチに焦点を当てました。即ち、がんの基礎研究や疫学研究の成果を、予防の実践につなげ、がんに罹患する人を減らすためには、どのようなトランスレーショナル・リサーチが必要か、また、そのためには、どのような基礎・疫学研究を志向すべきかについて、両会の会員で共有することを意図しました。また、近年、急速に進歩しているゲノム解析から得られる莫大な情報を、いかに予防へとつなげるかについて討議するシンポジウムも企画しました。さらに、特に、薬物や栄養素成分などを用いたがん予防法を普及するために欠くことの出来ない介入研究を、研究資金的かつ人的なインフラが乏しいわが国において実施するためには、どのようにプライオリティをつけるべきかについて討議するシンポジウムも企画しました。そして、14日の夕方からは、がんの予防と検診についての市民公開講座を開催致します。

 東京での“おもてなし”としては、甚だアイデア不足かもしれませんが、懇親会を東京湾の夜景を展望出来るレストランで行いますので、どうぞ奮ってご参加ください。

 

 

第21回日本がん予防学会総会会長

国立がん研究センターがん予防・検診研究センター長

津金昌一郎

 


第37回日本がん疫学・分子疫学研究会総会

 

  このたび、「がん予防大会2014東京」を6月13日・14日に国立がん研究センターにて開催いたします。第37回日本がん疫学・分子疫学研究会総会と第21回日本がん予防学会総会(津金昌一郎会長)との合同大会です。

 メインテーマは「がん研究からがん予防へ」とし、「予防」を前面に押し出しています。基調にあるのは、研究成果をいかに予防につなげていくかという方向性です。それはまた、がん予防にはどのような研究が求められるのか、という方向性と表裏一体です。両方の視点を持ち議論することで、研究成果の社会還元や今後の研究について展望を描くことが容易になるのではないでしょうか。糖尿病とがんに関するシンポジウムも企画しました。がん以外の疾病との共通性をみつけることは、疾病メカニズムの解明のほか、他分野の専門家と協力して予防対策を行う根拠にもなります。国内外の疫学的な知見を踏まえた上で、がん予防における糖尿病領域との連携の可能性を探ります。ミニワークショップでは、学校におけるがん予防を取り上げます。がんの発症には小児期からの長年の行動的・生理的な要因が関与するため、子どもの頃からがん予防の知識を持ち、行動することが求められています。先進的ながん予防教育の取り組みについて東京都の自治体から報告いただきます。

 

 関連行事として、大会2日目の早朝、皇居外周のジョギング・ウオーキングを開催します(自由参加)。本学術集会への会員の皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

 

第37回日本がん疫学・分子疫学研究会総会会長

国立国際医療研究センター疫学予防研究部長

溝上哲也